2013-11-09

インドネシアのデジタルキャンペーン 第二弾 (AQUA)

前回の CLEAR のキャンペーン(詳細はこちら)に引き続き、今日もインドネシアのデジタルキャンペーンの事例をご紹介します。

インドネシア No.1の飲料水ブランド AQUA のキャンペーンです。



ブランド: AQUA
メーカー: Danone
キャンペーン: it's in me



Facebookをプラットフォームにして、コンテンツをYoutubeで配信しているキャンペーンです。
Toni(上記ビデオに写っている人)が、ある日健康な生活を悟り、体にいいことをYoutubeに動画でアップしていく、といったもの。
全30ムービーあり、かなり手がかかっているものと思われます。
また、それぞれの動画テーマに関連する個人で撮った写真をユーザーがAQUAのFacebookに投稿できるユーザー参加型キャンペーンです。

健康的な生活を悟った時を描いている、キャンペーン最初の動画はこちら。



Facebook、Youtube の使われ方は下記の通り。
【Facebook】
・オリジナルアプリを使用し、Youtube動画をアップロード。
・ユーザー参加型キャンペーンで、ユーザーは写真をAQUA FBにアップロードできる。

【Youtube】
・動画アップロード用


もう少し細かくみていきます。

・Youtubeの30本動画の各動画再生回数

動画によって再生数に大きな違いがあるのは、コンテンツのおもしろさではなく、どれだけ広告予算を投下したかだと思います。特定の動画に対してだけ True View 広告をうっていたようです。

下記はたまたまあたったTrue View広告のキャプチャ。


View数から逆算すると、TrueViewに100万円~150万円くらいの投下かなぁ。


・Facebook内で各動画に対する「Toniに同意ボタン」が押された数
少ないですね。。。

・Facebook内、ユーザーによってアップされた写真の数
 21枚
こちらも少ないですね。。。

・Youtube Channel Subscriberの数
 975人
こちらも多くない。。。


個人的には、キャンペーンコンセプト、コンテンツはしっかりしているけれどもキャンペーン参加者、各アクション数は少ないと思います。


理由は、プラットフォームの使い方がインドネシアの環境にあってないからかなと。

・Facebookアプリを開けるネット環境にいる人の絶対数が少ない
 ⇒タブレット、スマホからのアクセスだと、FBアプリは見れない。PCからのみ閲覧可能。
  PC保有台数は2,000万台くらいのはずなので、やっぱり絶対数が少ないな、と。

・Facebookアプリは重い
 ⇒インドネシアの貧弱なネット回線でFBアプリを開くのは結構大変です(笑)
  読み込みにかなりの時間がかかるので、離脱も多いはず。

・Youtube Channelに工夫がない
 ⇒チャネル自体きれいに作られてますが、一般的な機能しか使っていません
   30本動画を上げTrueView広告もうつのであれば、ブランドチャネルにしてカスタムガジェットを実装したいところですね。

 Youtube Channel TOP



it's in meキャンペーンの広告出稿に関しても見て行きましょう。

自分があたった広告は、
・Youtube TrueView(上記の通り)
・ADNW
・Facebook Ad
・ビルボード(高速道路沿い)
です。

ADNWは下記にキャプチャをアップします。(右下が広告)

クリエイティブの形式 から推測すると、ADPLUSの Story Board のメニューかな。
なかなか渋いメニューを使ってます(笑)


キャンペーン時期に関しては、初のジャカルタマラソンに合わせてきているようでした。
AQUAはジャカルタマラソンオフィシャルスポンサーになっているので、キャンペーンをうつのにちょうどいい時期ですね。

ジャカルタマラソン用のビルボード広告(キャンペーン告知のものではないですが)


最後に、本キャンペーンに対する個人的な見解を。

前回のCLEARのブログ(詳細はこちら)でも書きましたが、

海外で成功したからと言ってそれと同じキャンペーンを実施しても、インドネシアで成功するとは限らない

と言うことです。
インフラが貧弱で、ユーザーのネットアクセスするデバイスも特殊な環境なので、
コンセプトは同じでも 仕組みはローカライズしないとクライアント・代理店の自己満のキャンペーンになりがちです。

最近は大手広告主がデジタルキャンペーンを積極的にうつようになった気がします。
また、何かおもしろいキャンペーンがあったらブログ書きます。

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