今日はインドネシアのディスプレイ広告(バナー広告)に関するエントリーです。
参考までに、過去に書いた検索の記事はこちら。
検索から読み解くインドネシアのネット事情(第一弾)
検索から読み解くインドネシアのネット事情(第二弾)
まずは、ディスプレイ広告の全体像をざっくりと。
昔のエントリーで インドネシアのネット広告費は140億円程度(詳細は コチラ)と書きましたが、
個人的な見解では、このネット広告費の殆どはディスプレイ広告に使われているのでは、と思います。
検索広告もようやく特定の業種で広告主が増えてきた状態ですし、
アフィリエイト、ポイントサイト、リワード等もまだまだこれからの環境だからです。
ディスプレイ広告を 純広とADNWに2分してそれぞれ詳細を見て行きましょう。
純広告
インドネシアの大手ローカルメディアは存在しますが、日本のようにレップはありません。そのため、買付時は媒体と直接やり取りをするのですが、彼らも動きが速いわけではなく
メディアガイド・料金表を出させるのも 一苦労することがあります。
昔あった一例を記すと、
1.こっちでプランニングしたいから各メニュー面の料金表が欲しいと言ったら、
「基本的にそういう取引はしてないから、クライアント情報と予算を教えてもらえれば媒体側でプランニングする」
との回答。
2.言われた通り、クライアント情報と予算を伝えると、平気で予算超えの提案をしてくる(笑)
3.「予算超えてるじゃん」と指摘をして予算内のプランを再度出させる
と言うようなやりとりもありました。この①~③までに3日くらいかかりました。。。
インドネシアで有名な純広メディアを2つご紹介します。
Alexaランキング8位の detik と、12位の kompasです。
◆Detik.com ( http://www.detik.com/ )
インドネシア最大級のニュースサイト。CT Corpグループ。
ニュース、金融、自動車、女性など様々な切り口でサブドメインを切っている。
PV: 140,023,714 (Jan/2013)
UV: 36,704,829 (Jan/2013)
広告料金はもちろん面によって違いますが、参考までに Detik TOP の Showcase Ads 1(Yahoo!でいうブラパネの位置)は
Rp.35,000,000/Day (日本円で30万円くらい)
です。
1週間貼るとなると、250万円くらいです。
実数で比較すると日本の純広と比べれば安いですが、インドネシアの相場を考えるとなかなかいい金額です。
PPC広告だと日本と比べて5分の1から10分の1 で出稿できるので。
ちなみに、この枠は掲載面保証ではありますが、インプレッション保証はしません。
土日はトラフィック落ちるので、料金が安くなったり、純広入っていないことが多いですね。
◆Kompas.com ( http://kompas.com/ )
インドネシア唯一の全国紙のWeb版。 Kompas Gramediaグループ。
こちらも、ジャンルによって様々なサブドメインが切ってある。
去年までは唯一アドネットワークに売れ残りを流さないで純広で頑張っていた大手メディアですが、
今年は在庫を開放してしまいました。TOPページの在庫までも(笑)
PV: 120,425,505 (May/2013)
UV: 18,902,385 (May/2013)
こちらの広告メニューもTOPレクタングルだけ参考までに。
Rp. 28,490,000/Day (日本円で25万円くらい)
1週間買えば175万円です。
こちらもインプ保証はしません。
トラフィックはDetikの方がKompasより多いですが、広告メニューはKompasの方が多いです。
Kompas のリッチメディア広告をいくつかご紹介します。
TAG AD
FOLDED AD
ABSORB
PEEL AD
Synchronization
PAGE OVERLAY
SITE TAKE OVER
ちなみに、私の知る限りインドネシアで最も高い純広枠はYoutubeのMastheadで、
10月に値上がりした金額で $15,500/Day です。
Masthead LEXUS
ADNW
GDNをはじめ、有名なアドネットワークがいくつかあります。DSPもようやく出始めておりAdExchangeでの取引も始まっています。
特徴としては、Googleの在庫が圧倒的に多く、他ADNWが独自の在庫を持っていることが少ないです。
他ADNWはDSPでADXの在庫を買い付けている状態です。
その代わり単純なバナー配信と言うわけではなく、リッチクリエイティブで出稿できることがウリです。
参考までに2013年7月の ComScore のインドネシアでのDisplay Adのリーチ率のデータの一部をちょっとだけ。
GDNで Total Audience の90%にリーチできるとのこと。恐るべしGoogle。
2位以降はADX在庫をDSPで買い付けている会社が並んでいます。
有名メディアでGoogleがカバーできていないのは、Yahoo!くらいでしょうか。
それぞれのADNWの特徴を書くとかなり細かくなるので割愛します(笑)
知りたい方がいればご連絡ください。
インドネシアのDisplay広告の今後
純広告
安売りをしたり、ADNWにいい面の在庫をはかずに、リッチクリエイティブなどのメニュー開発を行い、
純広でしかできない商品を売ってプレミア感を保つべき。
また、今後 広告出稿の一元管理、アトリビューション分析をするクライアントも出てくると思うので、
3PAS での広告配信対応も必要になってくる。
ADNW
しばらくはGDNが最強ネットワークであることは間違いない。しかし、Googleはインドネシアでは開放していないメニューもいくつかあるので、そこは早くリリースすべき。(というか、してほしいw)
GDN以外のADNWは、エクスクルッシブな在庫が持てれば強いが、あまり現実的ではないかも。
なので、Googleにはまだできないこと、例えば リアルな店舗データを取り込んでデジタルの広告配信に活かす(Xrostみたいな)が出来れば、差別化がはかられて生き残り続けると思う。まだまだ先かなぁ。。。
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